海外FX業者が提供するサービス内容は、業者によって大きく異なります。
画一的なサービス内容が多い国内FX業者ではありえないほどサービス内容に個性があります。
業者毎に強みと弱みが明確に存在します。
全てが完璧に揃ったオールマイティな業者はありません。
各社の強みを効率的に引き出し、良い部分のみを利用することが可能になる戦略が『複数社の複数口座』の運用です。
本記事では、海外FX業者の複数口座運用のメリットとデメリットをまとめました。
複数口座運用の具体的な実用例も記載しています。
海外FX|複数口座運用のメリットとデメリット
この項では、海外FX業者の複数利用による複数口座運用のメリットとデメリットをまとめます。
複数口座運用のメリット
複数口座運用によるメリットは【取引環境を良いとこどりしてトレードできる/資金の分散ができる】ことがメリットです。
良い取引条件でトレードすることにより、収益の向上が見込めます。
海外FX業者は、投資商品数、スプレッド、レバレッジ、スワップなどの取引環境が大きく異なります。
最も気にするトレーダーが多いスプレッドに関しては、『為替』ならA社が狭いが『株価指数』だとB社が良い、ということがあります。
更に細かく見ると、クロス円の通貨ペアだとC社が良いが、ドルストレート通貨ペアだとD社が良いということもあります。
レバレッジ設定、スワップについても同様のことが言えます。
A社の方が為替のレバレッジ、スワップについては優れているが、B社の方が株価指数についてはレバレッジ、スワップ共に優秀である、という場合があります。
自分の取引量の多い投資商品や通貨ペアによって、より良い条件の業者を使うことにより、【自分にとって優位性が高い取引環境】でトレードできます。
『資金の分散ができる』というのも、メリットの一つです。
安全性の高い業者を利用していても、万が一のリスクがあります。
資金を分散して預け入れることにより、リスクヘッジができます。
資金の分散管理ができる
複数口座運用のデメリット
複数口座運用のデメリットは【アカウントを開設する手間が面倒/収支の把握が面倒/他社との両建て禁止】である点です。
当然のことながら、各社の取引環境を利用する為にはアカウントを開く必要があります。
この手間が発生してしまうことはデメリットです。
また、複数社使うことで、収支の把握が面倒というデメリットもあります。
MT4/MT5のアカウントでは、複数アカウントの収支を合算して一覧表示させる機能はありません。
個別に損益を管理する必要があり、それを一ヶ月単位等で自分で合算して把握する必要があります。
『他社との両建て禁止』は、多くの海外FX業者で禁止事項とされています。
複数社を平行して利用する場合、「うっかり他社と両建てしてしまう」という事象を避ける必要があります。
どの業者でどの投資商品をトレードしているか、をしっかり管理してトレードしなければなりません。
収支の把握が面倒になる
他社との両建てをしないよう気をつける必要がある
単一業者の複数口座運用について
海外FX業者の多くは、単一業者内で『複数口座』を利用することができます。
業者によって、追加できる口座の数は異なりますが、少ない業者でも5口座は追加で保有できます。
この『単一業者での複数口座利用』は、資金管理面と投資商品毎に収益を分けて管理したい場合は有効です。
メイン口座が強制ロスカットされても、すぐにトレードできるようサブ口座を作成し、サブ口座にも少し資金を入れておく、という使い方ができます。
トレンド転換狙いで大きなロットを張る為の口座、為替用口座と株式CFD用口座で分ける、などの使い方もできます。
一つの業者を利用していても、複数口座での両建ては、多くの海外FX業者で禁止事項にあたります。
両建てを行う際は、同一口座で行うようにしましょう。
各人によって、多様な戦略がとれます。
しかし、本記事では『他社との複数口座』の利用に焦点を当てています。
以降も『単一業者での複数口座利用』ではなく、『複数業者での複数口座利用』について記載していますので、ご了承ください。
海外FXの複数口座運用戦略と実用例
海外FX業者の複数口座運用の戦略には、以下のようなものがあります。
- 短期売買用口座+長期売買用口座
- 投資商品毎の取引条件で使い分け
- 低スプレッドブローカー+ボーナス提供ブローカー
各戦略について、実際の具体的な海外FX業者を挙げ、実用例をまとめました。
短期売買用口座+長期売買用口座
非常に有効であり、最も実践している方が多いは【短期売買用口座+長期売買用口座】の併用運用です。
短期売買用口座は『スプレッドの狭い業者』を選択し、長期売買用口座は『スワップポイントが小さい業者』を選択するのが定石です。
具体例は短期売買用口座としてAXIORY、長期売買用口座としてExnessの併用です。
AXIORYは、スプレッドが狭く、サーバーが安定しており、スキャルピングに適しています。
Exnessは、株式CFD、株価指数、仮想通貨、ゴールドのマイナススワップが一切発生しないという特徴があります。
取引量に応じて、主要な為替通貨ペアもスワップフリーになります。
為替のマイナススワップについても、他社よりも小さい設定値です。
この例だと、Exnessもスプレッドが低いので、Exness1社に絞っても良いのですが、AXIORYは、日本人トレーダーにも信託保全を保証しています。
資金分散という観点からもお勧めの組み合わせです。
投資においては、短期戦略と長期戦略の使い分け、同時に短期投資用資金と長期投資用資金を分けて管理するのは非常に有効な戦略です。
スワップフリーの口座として、XMのKIWAMI極口座もアリです。
スキャルピング向きブローカー、スワップポイントについては、こちらの記事にまとめてあります。
【海外FXでスキャルピング】主要業者徹底比較/TOP4を選出
【Exnessのスワップポイント】詳細情報と他社比較【エクスネスのスワップ特徴】
XMのスワップポイントまとめ【スワップ一覧/確認方法と他社比較】
投資商品毎の取引条件で使い分け
投資商品毎の強弱で使い分けるという併用をする戦略もあります。
海外FXトレーダー歴の長い方、取引量の多い方の多くはこの併用戦略を実践しています。
取引環境の良い海外FX業者3社~4社を併用し、その業者の最も良い投資商品についてのみ利用し、【投資商品毎に使いわける】のが定石です。
具体例としては、以下のような業者の併用です。
為替/貴金属➡Exness、株価指数➡TitanFX、原油/株式CFD➡iFOREX、仮想通貨➡FXGT
Exnessは、為替、貴金属の口座スペックがレバレッジ2,000倍、ロスカット水準0%と、最も優秀であり、スプレッドも最も狭い設定値です。
TitanFXは、株価指数のレバレッジが500倍と最も高く、スプレッド設定も優良です。
iFOREXは、原油のスプレッドが狭く、株式CFDの商品数が最も多いブローカーです。
FXGTは、仮想通貨がレバレッジ1,000倍でトレードでき、スプレッドが最も狭い業者です。
これら4社を各社の最も強い部分のみでトレードすれば、良いとこどりの最良のトレーディング環境を作れます。
最も手間がかかる戦略ですが、見返り、収支が大きく上がる可能性が最も高い戦略です。
1年以上の投資歴がある方、投資商品の幅を広げたい方に試していただきたいです。
【海外FXのゴールド取引】スプレッド/レバレッジ/スワップ主要業者で徹底比較
【海外FXの株価指数取引】スプレッド/レバレッジ/スワップ主要業者で徹底比較
【海外FXの株式CFD/個別株】スプレッド/レバレッジ/スワップ主要業者で徹底比較
低スプレッドブローカー+ボーナス提供ブローカー
【低スプレッドブローカー+ボーナス提供ブローカー】の併用は、海外FXに慣れてきた方が実践している戦略です。
メイン口座として、低スプレッドブローカーを利用し、トレンド転換狙いや、ここぞという時のみボーナス提供ブローカーの口座で、大きなロットを入れて大きな利益を狙うという使い方が定石です。
具体例として低スプレッドブローカーとしてTitanFX、ボーナス提供ブローカーとしてFXGTを使います。
TitanFXは、低スプレッドブローカーとして多くの日本人トレーダーに利用されている人気業者です。
ボーナス提供は一切ありませんが、スプレッドが狭く、スキャルピングトレーダーを中心に利用されています。
FXGTは、最も入金ボーナスが豪華なブローカーです。
取引環境はビギナー向けの環境ですが、サービス内容の平均点は高くまとまっており、XMに次ぐ2位の人気業者です。
TitanFXに限らず、低スプレッドブローカーの多くは、ボーナス提供がない反面、スプレッド、投資商品数などのトレーディング環境が優良であることが多いです。
ボーナス提供ブローカーは、ボーナスが豪華な反面、スプレッドが広く、投資商品数が少ない傾向にあります。
しかし、自己資金を抑えてトレードができる点は大きな強みです。
相場環境に使い分けることによって、資金効率が上がり、自己資金を抑えながら、大きく資金を増やすことが可能になる戦略です。
海外FXの複数口座運用・まとめ
海外FX業者の複数口座運用は、非常に有用性が高い戦略です。
やや複雑に記載してしまいましたが、シンプルに一言で表すと『より良い取引環境を整える』ということに尽きます。
「アカウントを開く」という手間は発生しますが、この手間さえ許容できれば、簡単に有利なトレーディング環境を整えることができます。
短期投資戦略と長期投資戦略を持ち、各口座を用意し運用するのは、世界中の投資家が実践しています。
『低スプレッドブローカー+ボーナス提供ブローカー』の口座を両方持ち、相場環境によって使い分ける、ロット数を上げたい時のみボーナス口座を使う、などの戦略は、実践している海外FXトレーダーが多いです。
繰り返しになりますが、【他社との両建て】【複数口座を跨いでの両建て】は多くの海外FX業者の利用規約で禁止されています。
この禁止事項には抵触しないように運用しましょう。
複数口座運用のデメリットは「手間がかかる/収支の把握が面倒」という部分であり、収益の向上に関する要素はメリットしかありません。
実際に試していただければ『トレーディング環境を整えること』の重要性とメリットが実感できると思います。
他のトレーダーよりも、自分に合った良い環境で相場に臨むことで、精神的に優位に立つことができます。
スプレッド、スワップ、レバレッジの3要素についての数値上での恩恵は素直に収支に反映されます。
なお、各社公式サイトで、平均スプレッド、または実際に変動するリアルタイムスプレッドが確認できます。
Exness➡ Exness公式サイトにて、全投資商品の平均スプレッド、スワップポイントが一覧で確認可能。【公式サイトトップページ⇒取引⇒契約仕様】にて確認できます。
AXIORY➡ AXIORY公式サイトにて、全投資商品のリアルタイムスプレッドが確認可能。【トップページ⇒投資商品】にて確認できます。
TitanFX➡ TitanFX公式サイトにて、全投資商品のスプレッドが確認可能。【公式サイトトップページを下に遷移】すれば、ブレード口座のリアルタイムスプレッドが一部の投資商品について確認可能できます。
XM ➡ XM公式サイトにて、主要通貨ペアのリアルタイムスプレッドが確認可能。【トップページを下に遷移】にて確認できます。
FXGT➡ FXGT公式サイトにて、主要商品のリアルタイムスプレッドが確認可能。【公式サイトトップページを下に遷移】にて確認できます。
『複数口座』運用は、収支が伸びてきたトレーダーの方はもちろん、収支が伸び悩んでいるトレーダーの方にも試していただきたい戦略です。
より自分に有利な取引環境を整えることにより、劇的に収支が向上する可能性があります。
Exnessの評判/安全性【利用前の必読情報まとめ】エクスネスの評価
TitanFXの評判/安全性【利用前の必読情報まとめ】タイタンFXの評価
AXIORYの評判/安全性【利用前の必読情報まとめ】アキシオリーの評価
FXGTの評判/安全性【利用前の必読情報まとめ】エフエックスジーティーの評価
海外FXおすすめ業者ランキング【6つの指標で選ぶあなたの最適業者】
【海外FXレバレッジ比較】主要業者のレバレッジを投資商品毎に徹底比較