海外FXの約定方式【DD方式/NDD方式の違い】STP方式/ECN方式の違い

海外FX約定方式・DD方式とNDD方式の違い海外FXの基礎知識

海外FXの約定方式についてまとめました。

FXの約定方式には【DD方式/NDD方式】の2種類があります。

さらに、NDD方式には、STP方式とECN方式の2種類があります。

国内FXと海外FXの約定方式の特徴、違いと、それに伴うスプレッドの違いについての情報をまとめました。

 

 

DD方式の特徴

DD方式の特徴

 

FXの約定方式はDD方式とNDD方式の2種類があります。

DD方式は『Dealing Desk(ディーリングデスク)方式』の略語です。

「OTC方式」「相対取引(あいたいとりひき)」「B-book」と呼ばれることもありますが、同じものを指しています。

名前から想像できる通り、この約定方式では『ディーラー』の介入が存在します。

 

DD方式は、多くの国内FX業者で採用されている約定方式です。

ディーラーが裁量で行っている処理は以下の3つです。

①注文を呑む(インターバンクに通さない)
②顧客同士の注文を相殺させる
③インターバンクに通す

 

 

『注文を呑む』割合は、FX業者によって異なりますが、85%~98%の注文を呑んでいる(インターバンクに通していない)と言われています。

一部の上手なトレーダーの注文はインターバンクに通し、多くの負けトレーダーの注文を自社で呑むことにより、会社の利益とします。

DD方式では【顧客の負け額=FX業者の利益】という構図になります。

 

 

DD方式のメリット

DD方式には、以下のようなメリットがあります。

  • スプレッドを狭くできる
  • スプレッドを固定できる

 

極端な例ですが、全てのトレーダーが利益を出せないと仮定すると、FX業者は全ての注文を呑めば、トレーダーの入金額全てが利益になります。

この仮定に則れば、スプレッドを0にすることも可能です。

国内FX業者の『ドル円で0.1pipsのスプレッド』は、世界基準で見ると異常値であり、DD業者であることを明言しているようなものです。

DD方式の大きなメリットは、NDD方式ではありえないほど、スプレッドを狭くできることです。

 

 

DD方式のデメリット

DD方式のデメリットは以下の通りです。

  • 値動きの透明性が担保されない
  • 業者がスプレッドを自在に広げられる
  • スキャルピングは歓迎されない
  • EAの利用は歓迎されない

 

DD方式では、ディーラーの介入が入る為、処理が間に合わない短時間のトレードは歓迎されません。

スキャルピングが禁止されている業者もあります。

値動き、約定の透明性が担保されない点が大きなデメリットです。

大きなロット数でトレードするトレーダーにとっては、透明性は非常に重要な要素です。

 

 

NDD方式の特徴

NDD方式の特徴

 

NDD方式は『No Dealing Desk(ノーディーリングデスク)方式』の略です。

「A-book」と呼ばれることもあります。

名前から分かる通り、この約定方式では『ディーラー』の介入が存在しません。

全ての注文はインターバンク市場に通されます。

 

インターバンク市場とは
金融機関同士がコンピュータなどの通信インフラを用いて行う取引の総称を『インターバンク市場』と呼びます。
市場参加者は金融機関、大手証券会社などです。

 

NDD方式は、多くの海外FX業者で採用されている約定方式です。

NDD方式のFX業者の主な収益は、トレードの手数料(スプレッド)です。

トレード回数の多いトレーダー、取引ロット数の大きいトレーダーは歓迎されます。

トレーダーが利益を上げると、取引回数もロット数も上がります。
これに伴いFX業者の利益も増加します。

NDD方式では【顧客の勝ち額に比例して、FX業者の利益も増加する】という構図が成り立ちます。

 

 

NDD方式のメリット

NDD方式のメリットは以下の通りです。

  • 透明性が高い
  • スキャルピングは歓迎される
  • EAの利用は制限なく可能

 

透明性が高いことが大きなメリットです。

短期売買や自動売買に制限がかからないこともメリットです。

 

 

NDD方式のデメリット

NDD方式のデメリットは以下の通りです。

  • スプレッドが広い
  • スプレッドを固定できない

 

次項で詳しく述べますが、複数のLPからのレート提示を受け、ベストな価格をトレーダーに提示する為、スプレッドは常に変動します。

スプレッドを固定することができず、会社を運営する為の自社利益も確保する必要があります。

DD方式と同じような狭いスプレッドを提供するのは難しいです。

 

 

STP方式とECN方式の特徴と違い

STP方式とECN方式の違い

 

NDD方式は、さらにSTP方式とECN方式の2種類に分けられます。

 

STP方式の特徴

STP方式は『Straight Through Processing方式』の略です。

STP方式は、インターバンク市場に参加している複数のLP(リクイディティープロバイダー)からレートの提示を受け、トレーダーにとって一番有利な価格で約定させる方式です。

 

LPとは
Liquidity Provider(リクイディプロバイダー)の略語
大手証券会社や金融機関、銀行のこと
為替レートを提示することで、市場に流動性を供給する役割を担っている

 

FX業者は、一番有利なレートを採用した上で、自社が設定した手数料を「スプレッド」として徴収します。

 

 

ECN方式の特徴

ECN方式は『Electronic Communications Network方式』の略です。

ECN方式は、トレーダーの注文をインターバンクに直接流し、反対売買とぶつけて自動的に約定させる方式です。

実際のスプレッドは0ですが、FX業者は取引をマッチング、成立させた手数料として、取引手数料を徴収します。

 

 

STP方式とECN方式の違い

STP方式とECN方式の一番の違いは、取引コスト体系です。

STP方式では【スプレッドのみ】が取引コストですが、ECN方式では【スプレッド+手数料】が取引コストになります。

手数料の設定値は業者毎に異なります。

海外FX業者では、1ロットあたり往復で6ドル~10ドルに設定されていることが多いです。

 

また、STP方式では、約定の際にFX業者の介入が入りますが、ECN方式では、一切の介入が入りません。

透明性という観点では、ECN方式の方が優れています。

ECN方式では、自動的に反対売買とマッチングさせる為、約定拒否、リクオートは発生しませんが、スリッページが発生することはあります。

反対に、STP方式では、大きなスリッページは発生しにくいというメリットがあります。

 

 

海外FX業者の一般的なスタンダード口座では、STP方式が採用されています。

ECN方式の口座は、別の名称が付けらていることが多いです。

ECN方式の口座の場合、必ず『1ロットあたり片道〇ドル』等の手数料の記載があるので、確認しましょう。

 

 

海外FXの約定方式/DD方式とNDD方式の違い|まとめ

海外FXの約定方式・まとめ

 

『DD方式は悪だ』という論調を耳にすることもありますが、約定方式自体に善悪はありません。

DD方式、NDD方式、どちらの約定方式も合法です。

 

「NDD方式と謳っているのにDD方式」「DD方式でトレーダーに不利な約定が頻発する」というのは悪です。

FX業者がどちらの約定方式を採用するか、は各社の裁量に委ねられています。

 

DD方式とNDD方式には、どちらもメリットとデメリットが存在し、優劣もありません。

ただ、仕組みが【違う】というだけです。

一般的に、海外FX業者の採用しているNDD方式は、DD方式よりもスプレッドが広いのは確かです。

しかし、インフラを整備すること、自社利益を削ることによって、スプレッドは狭めることは可能です。

実際に、低スプレッドに特化した海外FX業者も存在します。

通貨ペアによっては、国内FXよりもスプレッドが狭い業者もあります。

 

あなたのトレードスタイルに合う約定方式、合わない約定方式はあります。

約定方式の違いによる合う業者、合わない業者も存在します。

約定方式自体には、善悪も優劣もありませんが、自身のトレードスタイルとのマッチングを加味すると、よりあなたにとって優位性の高い約定方式、FX業者というものは存在します。

 

DD方式の業者、NDD方式の業者の両社が存在してくれているおかげで、トレーダーとしては業者選択の幅が広がります。

よりあなたのトレードスタイルに合った業者を選択する為に、約定方式の知識を活用していただければ幸いです。

FXをする上で、約定方式の違いと特徴は抑えておくべき知識の一つです。

 

 

 

 

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